歯のふしぎ博物館


モンゴル健康科学大学 

客員教授  岡崎好秀

(前 岡山大学病院 小児歯科)





▲気をつけておけばよかった・・
どんなものがあるだろう?


最近,年齢とともに体力が衰え,自分の健康に不安を感じる。
そんな方が多いことだろう。
若い頃から,もう少し気をつけておけば・・・。
馬齢を重ねると,誰もが思い当たる節があるはずだ。

そこで貴方にお願いがある。
健康面でもっと気をつけておけばよかったこと。
それは,どんなものがあるだろう?
少し考えていただきたい。




▲それを調べた記事がある
リタイア前にやるべきだった・・
後悔トップ20だ。

「運動で体を鍛えておけばよかった。」
「食べものに気をつけておかばよかった。」
「お肌の手入れをしておけばよかった。」
「タバコを止めておけばよかった。」
そんな声が聞こえてきそうだ。

残念ながら,これらは若くて体力のある頃には気がつかない。
まさに“後悔先に立たず”である。

実は,そんなことを調べた記事がある。
プレジデント誌の特集「リタイア前にやるべきだった・・」後悔トップ20である。
「今,何を後悔していますか?」と男女約1,000名に聞いた。
しかもシニア層(55〜74歳)を対象としてのものだ。





▲第1位は・・・・・なんと!
“歯の定期健診”だったのだ。

 その結果,健康面では:
第4位は,“腹八分目を守り,暴飲暴食をしなければよかった。”
第3位は,“日頃からよく歩けばよかった。”
第2位は,“スポーツなどで体を鍛えておけばよかった。”

そして第1位は・・・・・。
なんと!“歯の定期健診を受ければよかった!”だったのだ。

さすがの私も驚いた!
歯科医師でありながら・・・
歯の問題は,第10位までにランキングされていれば
“御の字”だと思っていたからだ。
想像していた以上に,歯や噛むことで困っておられる方々が多いのだ。




▲歯科界は大きく変わりつつある。
歯科は,“健康の科学”なのだ。

これまで歯科医院と言えば,
「歯が痛いから」・「歯が腫れたから」・「入れ歯が合わないから」など,
歯で困った時に行くものであった。

しかし現在,歯科界は大きく変わりつつある。
これまでのように「歯が痛いから行く・・」という患者さんは減少した。
それに代わって「歯周病が進まないように・・」,
「一生,自分の歯で噛みたいから・・」
という患者さんが増加の一途をたどっている。

定期健診により歯の寿命を延ばし,そして健康な老後を楽しむ。
まさに歯科医学は,“健康の科学”と言えるのだ。