公衆歯科衛生研究会(通称ネコの会)について



 公衆歯科衛生研究会(ネコの会)は、地域歯科保健活動に従事している者が集まり, お互いの情報交換と親睦を深める場として「公衆歯科衛生研究会(通称ネコの会)」と して活動が続けられてきました。本会は、歯科医師をはじめとする公衆歯科衛生の分野 に関係する者が、患者、地域住民の歯科的健康を見据えてその問題を解決するため、 大学や行政の敷居をこえて意見を出し合い、各自の 専門領域のワクにとどまらず歯科関係者、医療従事者、教師、栄養士、その他多くの 職種の人たちがお互いの専門性を有機的に結合していくことにより、パラ・デンタル スタッフではなくコ・デンタルスタッフ(Co−dentalstaff)として 公衆歯科衛生、小児、老人、障害者、地域歯本日も参加者全員が、"なんでも 話し合える会" として歯科保健に貢献していくことが目標です。 2002年度は,終了しました。
次回は2003年3月2日(日曜日)神戸で行う予定です。



第19回公衆歯科衛生研究会(ネコの会)のご案内



今年も年に1回の本会のシーズンがやってまいりました。 本会は、熱心な方が全国からおみえなので、参加者相互の交流を持ってネットワーク を作るために一昨年からグループ・ワーク方式を採用しております。本年もまたグル −プでワイワイガヤガヤ楽しみながら、交流を深めましょう。
ご案内・申し込みフォームは
こちらで受付中



■□■□■□■□ 昨年のネコの会の様子はこちらから ■□■□■□■□
昨年の風景一部


これまでの記録集
第1回研修会 第2回研修会 第3回研修会 第4回研修会 第5回研修会 第6回研修会
第7回研修会 第8回研修会 第9回研修会 第10回研修会 第11回研修会 第12回研修会
第13回研修会 第14回研修会 第15回研修会 第16回研修会 第17回研修会 第18回研修会
宿題集・頭の体操にご覧ください
第14回(1997年) 第15回(1998年:大喜利大会) 第17回(2000年) 第18回(2001年)



第1回研修会 昭和58年3月  於 (株)サンデンタル会議室
 ・「カリオスタットの基礎」
 ・「カリオスタットと育児環境及びう蝕罹患傾向との関係」
 ・「1歳6カ月児歯科健康診査におけるカリオスタットのう蝕スクリ−ニング法としての有用性」
などについて、大阪府茨木保健所のデータを基に検討した。


第2回研修会 昭和59年6月  於 (株)モリタ研修室
テ−マ:「地域歯科保健の実例」
 ・「地域歯科医療に取り組んで −小児歯科グループのこの1年と今後...」
   協同歯科小児歯科グループ
 ・「保健所における歯科保健指導マニュアル」:旧茨木虫歯予防研究会
   このマニュアルは「歯科衛生士教育マニュアル 保健指導」(クインテッセンス出版)に引用されています。
 ・「茨木養護学校を歯科管理して」:岡本小児歯科
 ・ある精神薄弱者施設における公衆衛生活動 −1年間の成果と今後の展望」
   南大阪療育園

特別講演「地域歯科保健における小児歯科の役割」
   岡山大学教授(小児歯科) 下野 勉 先生


第3回研修会 昭和60年3月  於 協同歯科会議室
テ−マ:「保健所における歯科保健活動」
 ・「常勤歯科衛生士のいる県保健所の例」   :岡山県岡山環境保健所
 ・「常勤歯科衛生士のいる政令市保健所の例」:尼崎市北保健所
 ・「非常勤歯科衛生士のいる府保健所の例」  :大阪府茨木保健所


第4回研修会 昭和61年3月  於 協同歯科会議室
テ−マ:「市町村における歯科保健活動」
 ・兵庫県作用郡南光町歯科保健センター
 ・兵庫県川西市予防歯科センター
 ・大阪府交野市健康管理室

 特別企画「Peter.K.Domoto先生 (ワシントン大学教授・小児歯科)を囲んで」


第5回研修会 昭和62年2月  於 神戸市勤労会館
テ−マ:「かむことについての情報で頭をいっぱいにしよう!」
第1部「かまない子」
 ・矢沢正人 (東京都杉並南保健所)
 ・北原 稔 (神奈川県茅ヶ崎保健所)
 ・村上多恵子(愛知学院大学歯学部口腔衛生学教室)
 ・長崎あや子(京都保育問題研究会)
第2部「かめない子」
 ・向井美恵 (昭和大学歯学部小児歯科)
 ・嵯峨崎順子(ボバーズ研究会)


第6回研修会 昭和63年2月  於 神戸市勤労会館
テ−マ:「口から健康が見えてきた」
 ・木下文男(岐阜県養基小学校元教頭)
  「学校歯科保健の組織作りについて」
 ・福田靖弘、坂本演秀(兵庫県川西市養・小学校体育研究部会)
  「子どもの体力と虫歯について」
 ・角野とよ子(大阪府吹田保健所摂津支所)
  「ディスクレパンシーにゆっくりリズムはいかがですか」

特別講演「子どもの口に何がおこっているのか」
   桑原未代子(藤田学園保健衛生大学歯科口腔外科)


第7回研修会 平成元年3月 於 吹田市立保健センター・吹田保健所
テ−マ:「口から健康を考える」
・「小学校での虫歯をなくす取り組み」
   森貞香 (枚方市村野小学校) 
・「デイスクレパンシ−にゆっくりリズムはいかがですか
   角野とよ子 (大阪府吹田保健所摂津支所)  
・「やよい3月のパ−フォ−マンスボックス」 
   和田美登里 (DRC勉強会) 
・「神戸市における成人歯科保健への取り組み」(展示)
   指出寿美 (神戸市須磨保健所)  
・「在宅歯科往診について」(Video)
   高 俊永 (協同歯科)  
・「発達や障害に応じた給食指導について」
   真鍋貞恵 鳥取かよ子 (誕生寺養護学校)
・「子供の発達と歯みがき」
   高木伸子 (茨城県晴嵐荘病院 嘱託医)  

特別講演「健康教育から健康学習へ」
  石川雄一 先生 (自治医大 地域医療学教室) 


第8回研修会  平成2年3月11日 於神戸のじぎく会館
テ−マ:「どんな指導がエエネンヤロウ!!」人に指導する前にまず自分自身を知ろう!!
・「交流分析について」 西山貞子 
・「説得より 納得を!!」 岡崎好秀

 どんな指導がエエネンやろう?? 出席者 全員参加形式
   小児編 学校歯科・健康教育・障害児編 成人・高齢者・その他

特別講演「老人の生活ケア−」
             講師 生活とリハビリ研究所  三好春樹


第9回研修会 平成3年3月3日 神戸ヤクルト
テ−マ:口は浄化器

第1部 「口は浄化器」
虫歯予防をしたら・・歯の治療をしたら・・2次的にこんなところに変化があった。
などなど・・口を通じてこんないいことがあったよ。といったことを集めて発表しあいました。
   口は浄化器         岡山大学小児歯科   岡崎好秀先生
   虫歯予防と小児成人病 神戸協同歯科小児歯科 黒田耕平先生
   ダラダラ食いと自制心の発達 神戸協同歯科小児歯科 竹内幸雄先生
   噛まない子の周辺にひそむ影 兵庫県赤穂保健所 永井成美先生
   噛まない子大追跡      兵庫県竜野保健所 井ノ原珠紀先生
   口から地域づくりを考える  東京都杉並西保健所  矢沢正人先生

第2部  「みがかれる側の論理」
 松本市で小児歯科を開業の神谷誠先生をコ−ディネ−タ−として"どうゆうふうに磨いてあげたら エエネンヤロウ!!"ということを考えました。我々歯科医療関係者は とかく口のことしか 考えられないことが多いようです。寝たきりの方々の為に"歯を磨いてあげよう!! それがいいことなんだ!!"なんて思いながらどこかで相手の人格を無視していることが おうおうにしてあるのではないでしょうか。もしあなたは誰かから急に口の中を見せてくれと いわれたら、すぐに見せることができますか?恥ずかしくないですか? 寝たきり(寝かされ)老人だって恥ずかしいかもしれませんよ・・そのためにもまず相手との コミュニケ−ションを充分とったうえでの指導が大切だと思うのです。 また,あなたは成人してから歯を磨かれた経験がありますか?
 どのように歯を磨いてもらったら楽でしょう?歯磨き介助を上手に行おうと思ったらまず 自分が磨かれる経験をすることが大切です。そこで寝たきり(寝かされ)老人になったつもりで 歯磨きをされてみましょう。そして,そこから"こうしたら楽だった。とか"こうされたら 苦しかった。"などなど技術的なことについて考えました。
 これらの体験談集をクインテッセンス社の「歯科衛生士」平成3年12月号と平成4年1月号 「なるほど ザ 保健指導」に掲載させていただきました。
  
 特別講演
東京都墨田区本所保健所の村瀬誠先生  「おいしい水でむし歯予防」
 最近の水はマズイマズイといわれています。そのためにミネラルウオタ−がブ−ムになったり、家庭用の浄水器もよく売れたりしているそうです。一方私たちは虫歯予防の指導でできるだけお茶や水を与えて下さいと指導しています。
このギャップについての考え方についてお話をいただきました。


第10回研修会 平成3年3月3日 神戸ヤクルト
テ−マ:運転免許をとるための指導から事故を起こさないための指導へ

第1部 「日本のむし歯が減らない理由(わけ)」
 ここ10年乳幼児の重症齲蝕は減っています。実感として感じられている方も多いでしょう。 しかし一方では地方に行けば重症齲蝕がいっぱいですし、都市部でも乳歯齲蝕の減少が鈍化して いるとも言われています。またハイテク技術が進み、乳幼児の死亡率も世界一低いわが国が 「どうしてむし歯が減らないのか?」という問題を世界中の健康学者から不思議がられています。 どうして思ったほど減少しないのでしょうか?これには現代日本の構造的な問題が潜んでいる ような気がしてなりません。忙しすぎるといわれる日本人・社会経済的な問題・過労死の問題・ 健康保険制度の問題・環境破壊の問題・フッソの問題などいろいろな要素が見えかくれしている ような気がします。そこでこの問題についてグル−プワ−クをしてみました。

第2部 「口の中からの海外援助」 
 デンタルダイヤモンド1991年7月号「ソロモン諸島歯科保健調査を終わって」・歯界展望 1992年1月号「子供たちの齲蝕が教えてくれたこと」の著者の長野県上田市の村居正雄先生 によれば、発展途上国では乳幼児の齲蝕が急増しているといわれています。まぼろしの ベストセラ−プライスによる「食生活と身体の退化」(注:片山恒夫訳 豊歯会刊行部  06−852−0446)に書かれていることがそのまま現代の発展途上国にも起こっていると 考えられます。(アメリカインデアン・オ−ストラリア原住民が食生活の変化によって、急激に 齲蝕や歯周疾患が増加したことが記載されています。)発展途上国のむし歯を増やさないのも私 たちの役目です。私たちのむし歯予防のノウハウを持ち寄って考えてみたいと思っています。
行ったこともない発展途上国におけるむし歯予防について、資料の数少ない状態で考えて いただくのは無理があるとも思いますが、日本の外務大臣になったつもりで乳幼児のむし歯 をどのようにすれば増加させないようにできるのか、また減少させることができないのかに ついて、政策案を出して討議しました。
 村居先生によれば先進国のむし歯予防の方法が そういった国で通用するかどうかが問題です。 それぞれの国にあった方法で、しかもその方法で将来自立できる方法で考えなければなりません。 そういった点について一緒に考えてみましょう。

第3部特別講演   
 「楽しい保健教材の発想」 大分大学教育学部 助教授 住田実先生
ネコの会の特別講演は各分野で現在最も活躍されている先生にお願いすることになっています。 毎年この点について実行委員は苦慮するのですが、記念すべき第10回の特別講演は大分大学の 住田実先生にお願いいたしました。住田先生は資料集にあるように東山書房の「健康教室」 (養護教諭の歯界展望)に1988年10月から1991年12月号まで「楽しい保健教材の発想」 と題して連載をされており、保健教育の新分野を開拓されました。


 第11回研修会 平成5年2月28日
テーマ「瞳が輝く指導を、誰にでも!!」

 瞳を輝くことは興味を持たせて主体的に知りたい!と思わなくてはなりません。
そのためにはまず学ぶことが楽しいということが必要です。
そこでこの回からグループ・ワークをふんだんに取り入れ,ワイワイ・ガヤガヤ行う方式を取り入れました。

*オープニング

    百合子の「体で話そう!!」のコーナー
*マコト先生の"究極の選択ポテトチップスとかっぱえびせん" どちらを選ぶ!!
"ポテトチップスとかっぱえびせん"むし歯になりにくいのはどっち?

*感字コーナー 歯や咀嚼にまつわる当て字を作るコーナー

*ジャンク・フード(ジャンク・フード)を訳してみよう

*裕子のエプロン・シアター

*ビデオコーナー はるこの歯科衛生士からみた「元気のでる小児の診療介助」

*とよ子の電動歯ブラシを斬る!!のコーナー

*コピーライターになってみよう!!
人を引きつける演題つくり!! に挑戦しょう!!

 そして特別講演には 岐阜大学教育学部・学校保健研究室 助教授 近藤真庸先生をお招きいたしております。
先生は養護教諭むけの"歯界展望・デンタル・ハイジーン"と呼ばれる"健康教室"そして"クインテッセンスジャーナル・歯科衛生士"と並び称される"健"などの雑誌に "子どもにいかに楽しく・わかりやすく教えるか!!"
といったことについての実践例を提示されております。
またお話がたいへんわかりやすく・おもしろいということで、養護教諭には絶大なる人気の先生です。
演題名は「瞳が輝くような保健指導をどの子にも!!」といった歯科保健関係者が今求められているタイムリーな演題でした。

 さらにはクインテッセンス出版の雑誌「歯科衛生士」誌上の「元気の出る保健指導」の連載で *ジャンク・フード(ジャンク・フード)を訳してみよう!!のコーナーと *コピーライターになって,人を引きつける演題つくり!! に挑戦しょう!! で行ったグループ・ワークの内容が紹介されました。


第12回の研修会は,「クイズ甲子園」をメインテ−マとして行いました。
 保健指導の導入にさいして、相手の興味を引き、自分のペ−スにもっていくか?これは保健関係者にとって永遠のテ−マです。
・まずオープニングは昨年に引き続いて高知中央保健所の金集さんにお願いを致しました。百合子の「心で話そう!!」のコ−ナ−です。

グループ・ワークでは,
"どうしてキンさんギンさんは歯がなくてもお元気なんだろう?"
    をテーマにディスカッションしました。

*さらには「歯の健康教育あれこれ」と題して高知市で開業されており,自ら「むし歯説法師」を名乗りむし歯予防を説いてまわる沖義郎先生のお話です。 金集百合子さんが公衆衛生にめざめたのは,このむし歯説法のおかげとか・・さてどんなパワフルなお話が飛び出すでしょうか。  

*午前中最後は歯科衛生士の三上麻恵さんに,「カリオスタットのスクリーニングとしての考察」と題して唯一,学術的なお話をいただきました。 お昼からは,「クイズ甲子園」で,宿題として考えてきたクイズをグループ・ワークで披露しあいました。 そしておまちかね特別講演には 「歯科におけるスマイルコミュニケ−ション」をテ−マに、大阪泉佐野市 谷口病院副院長 昇 幹夫先生 をお招きいたしました。昇先生は笑顔の素敵な産婦人科医です。先生は"笑いの効用"を医学的に解明されておられ、吉本新喜劇でお笑いを聞く前後に体の免疫能がどれだけ上がるかをテ−マに研究されたことで有名です。ちなみにガン細胞をやっつけるナチュラル・キラ−細胞の測定で好結果がでたそうです。会場笑いのうちにお話しが終わりました。先生がおっしゃるには"患者の患"という字は"心を串刺しにする。"と言う意味だそうです。だからこそ医療関係者は笑顔で接することが大切なのでしょう。たとえばグル−プを相手に保健指導しているとき、一人の方が仏頂面をしていると、この人には通じていないと思っていますが、そのヒトが少しでもニコッとしたらわかってくれたのだ、と思うケ−スによく遭遇します。それでは私たち自身も、笑顔で指導しているでしょうか?笑顔で診療しているでしょうか?そんなことを考え直すよい手がかりになると思いました。


平成7年のネコの会は,阪神・淡路大震災のために,やむなく中止となり,幻の会となりました。
第13回
 2年ぶりのネコの会になった第13回記念の公衆歯科衛生研究会は、平成8年3月3日に兵庫県農業会館で平成教育委員会「子どもの疑問にどう答えるか?」をメインテ−マとして行いました。 全日本歯科保健手作り媒体コンテストを行いました。これがたいへん好評で以下の方々のエントリーがありました。

「九州 ブタの会 久保山裕子先生」「長野県口腔保健協会 大塚啓予先生」
「鹿児島市 市来歯科医院 市来英雄先生」「 香川県 本田理恵先生」
「赤穂保健所 永井成美先生」「九州ブタの会  吉廣むつ子先生」
「ライオン歯科衛生研究所 木林美由紀先生」「はっとり歯科医院 服部哲夫先生」
「柏原保健所 小前みどり先生」「九州ブタの会 石橋慶子先生」
「竜野保健所 金治有紀先生]「岡山大学小児歯科 岡崎好秀先生」
「松下電気健康管理センター岡本企美子先生」
最優秀賞は香川県の本田理恵先生と福岡の子ブタの会がみごと,賞金100万円を獲得いたしました。
                (ちょっとオーバーなウソですが・・・)

 これがきっかけで平成9年の秋に行われる国際歯科大会で"なるほど ザ手作り媒体コンテスト"を開催していただくことになりました。 また「「阪神・淡路大震災時の歯科保健」の題で,神戸市灘保健所の歯科衛生士 向康子先生に,1年前のことと,今後の災害時に対応しなければならないことについてのお話しをいただきました。 続いて,グループ・ワークで,各グループに「素朴な疑問にどう答えるか??」について発表会を行いました。
 「どうして人間の歯は1回しか萌え代わらないのに,ワニの歯は何回も萌え代わるの??」こんな質問を子どもから受けると,あなたはどの様に感じますか?「こんなおかしな質問をするなんて,この子はおかしな事を言う子だ!」と思いませんか?私には,他の子どもを指導しなければならないので,この子に関わっている暇がないと思い,つい無視しがちです。 しかし子供の素朴な疑問には,「保健指導に際しての宝物」が含まれていると思います。誰もが思う疑問に どのように,わかりやすく答えていくか?これは保健関係者にとって重要なテ−マなのです。 特別講演には 「子どもの疑問に どう答えるか?」をテ−マに、国際学院埼玉短期大学教授 江ノ島水族館 名誉顧問の杉浦 宏先生に,グループ・ワークの発表をまじえ,30年間のTBSの人気番組「子ども電話相談室」の経験から,お話しを頂きました。この内容を元にして1996年デンタルハイジーン7月号で紹介されました。


第14回
 第14回公衆歯科衛生研究会は、平成9年3月2日に兵庫県中央労働センターで163人を集めて開催されました。
テーマは、「保健指導 相手をかえるこの一言」でした。
 はじめて前夜祭としてのミニ講演「あなたの初恋の人探します」の佐藤あつ子先生(初恋の人探します社 代表取締役)にお願いいたしました。この内容の一部は、歯科衛生士1997年6月号のビタミン・エッセイで一部紹介されています。 第13回の健康教育媒体コンテストが,大好評であったため,「しぶちんグッズコンテスト」(別名: おてがるグッズコンテスト)を致しました。
 保健指導でのモチベーション,はたまた診療室で子供を泣かせないための 1000円以下でできる,すぐれもの小道具を募集しました。コ−ディネイタ−を松本市開業の神谷誠先生にお願いし、応募者は、1:九州 ブタの会の久保山裕子先生 2:香川県からは本田理恵先生 3:兵庫県のホワイトチューリップ 小前みどり先生他 4:広島県口腔保健センターの 岸菜景子・小原啓子先生 5:大相撲神谷部屋の神谷誠と愉快な仲間達 6:兵庫県赤穂保健所の永井成美先生7:兵庫県竜野保健所の金治有紀先生が熱演されました。 午後からは、松下通信工業 健康管理室 山 香織・高田美保先生にハッピ姿で登場いただき「山ちゃんの居酒屋健康管理室」をお届けしました。 仕事の帰りに居酒屋でちょっと一杯。 ヘーッちょいと一杯が,健康管理につながるの・・目からウロコの健康教育でした。この模様もクンテッセンス社の"歯科衛生士"1997年7月号で紹介されております。 グループワークは、グループ・ワークで,宿題の"保健指導 相手をかえるこの一言"(グル−プワーク発表会)を行いました。

 そして特別講演には、「死の関係学」鳥取赤十字病院内科部長の徳永 進先生にお話をいただきました。先生の講演か演劇か、摩訶不思議なトークをお聞きする中で,終了後目に涙を浮かべる光景が見受けられました。この内容については、デンタルハイジーン1998年1月号で紹介され,本資料集にも掲載いたしました。


第15回
 第15回公衆歯科衛生研究会は、平成10年3月1日に兵庫県中央労働センターで開催されました。 テーマは、「あなたのお話,北風型?それとも太陽型?」でした。
 さてイソップ物語の「北風と太陽」というお話,御存知ですか?旅人のマントを脱がせようとして,北風は,強い風を吹き付けます。しかし旅人は,マントを飛ばされまいと固く握りしめます。一方太陽は,さんさんと輝きます。旅人は暑くなったので,マントを脱ぎます。この話,私達のこれまで失敗してきた,保健指導に似ていませんか?○○だから○○しなければなりません!なんて言うのは,北風型。だったら,相手の方から心を開く健康教育なんてのは,太陽型。さて貴方のお話は,どちらですか?もっと歯の話を,興味深くおもしろくかたれないものでしょうか。」 そこで今回の目玉は,大喜利大会を催すことになりました。

1:オープニングは,鹿児島市でご開業の市来英雄先生でした。先生は「ミュータン旅に行く」や「親の責任・子どもの虫歯−頭のよくなる歯の話−」(主婦の友社)等で大変有名ですが,日本の歯科界の腹話術を使った健康教育でも第1人者なのです。
2:グル−プワ−ク「大喜利大会」
「○○と掛けて△△と解く。その心は・・。」と落語でよくある"大喜利"
ってご存知ですか?これを使って日頃から頭の体操をしておくと,ウイットの効いた話が上手になります。これをネタにグループワークを進めました。
3:続けて福島県喜多方市の有隣病院 歯科 山田敦先生のトークショー「北方見聞録」です。"健康教育から健康学習へ"の発想の転換で有名な,日本ヘルスサイエンスセンターの石川雄一先生が「福島県にとんでもなく面白い先生がいるから・・。」との一言で,おいでいただくことになりました。パフォーマンスの模様は雑誌にも紹介されました。
4:岐阜県の上矢作国保科診療所から「手作り教材」のビデオ発表です。
 教材グッズを利用して診療室だけではなく,地域での健康教育に使う,これ位ならありそうなパターンですが,さらに学校などから借りに来られるそうです。 なるほど・・・そんなパターンもあるのか?と感心させられました。
5:岩手県歯科医師会の公衆衛生委員会製作のスライド「6さいきゅうし探検隊」の上映です。盛岡市でご開業の橋浦礼二郎先生がお話になられました。
6:"なにわワッハッハ劇団"による「長寿のひけつはお口から」と題した寸劇の紹介です。吉本新喜劇並みのコテコテの大阪弁で参加者を圧倒しました。
7:特別ゲストとして「魚柄仁之助」氏にも,トークショーをお願いいたしました。軽妙なトーク何の話題が出るでしょう!!先生は,なんと1ヶ月の食費が9000円。それも毎食10品が食卓を賑わします。著書には,「台所リストラ術」「清貧の食卓」(農文協),「魚柄仁之助のもてなし楽膳」「魚柄仁之助の楽膳のすすめ」(マキノ出版),「1月9000円の快適食生活」(飛鳥新社)等で数々の名著があります。
8:農文協のビデオシリーズ第1巻「恐竜が語る歯とは何か!」と大分大学の住田実先生のはてなで?学ぶ保健指導「ぎもんしつもん!むし歯の予防」東山書房ののビデオを上映しました。
9:最後に今回の特別講演は,F&H(フーヅ&ヘルス)研究所の幕内秀夫先生に「歯科医療における食事学」の演題でお話をお願いしました。


第16回
 第16回公衆歯科衛生研究会(通称ネコの会)は,平成11年3月7日に兵庫県農業会館で開催されました。

主な内容
1:恒例のグル−プワ−クは,「保健指導の達人 たとえ話を作ってみよう!」でした。
2:  なにわ美女歯科衛生士劇団+有志 寸劇 「口から食べて元気になろや!!」  
3:長崎市 角町(つのまち)歯科医院のDH山下希世子先生からは,「訪問診療に関わる歯科衛生士の役割」
4:高崎市の追川基樹先生から,「地球星(ちきゅうぼし)の子ども達」のお話と感動的なスライドショーでした。
5:上矢作国保歯科診療所の石黒幸司先生は,先生の御著書「こんにちは 六歳  臼歯の6ちゃんです」(砂書房)の紹介です。
7:鹿児島の市来英雄先生は,御著書「ロバに入れ歯を贈った歯医者さん」(クイ  ンテッセンス出版)作成にあたっての苦労話をいただきました。
8:毎年面白いグッズを紹介していただく香川の本田理恵先生からは,「乳幼児  健診を笑アップ」のタイトルでお話を伺います。
9:最近の兵庫県でアクティビティの高い村岡町国保兎塚・ 川会歯科診療所の中田和明先生からは,−ちいさな町の歯科保健レシピ 〜「8020の里」  づくりに挑戦!!〜−で先生が取り組んでおられる地域の紹介でした。なるほ日本で最初に8020運動を達成するのは,村岡町であることがよくわかりました。
10:「魚柄仁之助」氏からも,ミニトークショーをいただきました。今年は重大発言があるそうです!! 
11:特別講演は,特別講演 「抗菌からバイキンとの共生へ」 東京医科歯科大学 教授 藤田紘一郎先生にお話をいただきました。
あまりのお話の面白さに会場はびっくり仰天いたしました。


第17回公衆歯科衛生研究会
「エピソードをつかった保健指導」がメインテ−マでした。
 1:恒例のグル−プワ−クは,「エピソードを使った保健指導!」です。 理論整然とした保健指導なんて聞きたくありません。「おやつのダラダラ食いをやめましょう!」 と言っても「でも,おばあちゃんが甘いものをあげるので・・。」「お兄ちゃんが食べるので…。」 等と理由で上手くいきません。また「1日1回寝る前だけは,歯を磨きましょう!」と言っても 「嫌がるので・・。」「自分で磨く・・。」等など…。
そんな時,相手の心を動かせ勇気付けるのは,貴方のエピソード話です。
自分の経験や失敗談,あるいは患者さんから聞いた話し等からこのように話しをしたら 上手いった例など,患者さんを動かしたエピソードを持ち寄って出し合いましょう。
 各グル−プで例え話を考えながら,友達の輪を広げましょう。
2:さらにエピソードは,学校教育の場でも多く使われておられるそうです。 この点について大分大学の住田実先生にもお話をいただきます。
3:昨年好評をいただいた なにわ歯ッピー劇団の「健口教室へようこそ!!」ご期待ください。 4:大阪府茨木市の乳幼児健診に関わっておられる堀池常子さん・榎本登志子さん・角野とよ子さん からは「一枚の口腔衛生カードから」の発表です。
5:高崎市の追川基樹先生から,「imagine」のお話です。昨年のスライドショーは大好評でした。
6:本会の代表である神戸医療生協 協同歯科小児歯科の黒田耕平・岡大小児歯科の福島康祐先生 から,「モンゴル歯科探検隊」の活動をビデオで紹介します。
7:続けて最近は,齲@活動性試験が見直されていますが,新しく唾液緩衝能テスト を作りましたので,その試験法の紹介です。
8:ことしも「魚柄仁之助」氏には,ミニトークショーをお願いいたしました。
9:本年の講演は,2題お願いいたしました。
 講演その1:「こどもの心と歯の切っても切れない素敵な関係」-子育てと歯育てを語る-
          奈良県立五條病院 小児科医 武田以知郎先生講演
     その2:ハゲの話 ( OL委員会 清水ちなみ先生)です。
どんなお話をいただけるか楽しみです。

10:そして最後にせっかく、神戸まで来たのだから何か一言行って帰りたい、そんな方の コーナーを作ってみました。



第18回公衆歯科衛生研究会
"諭吉訓に挑戦しょう!"
「福沢諭吉は,知っていますよね-?」
「エッ-!知らない??」
「一万円札の人ですよ。」
「五千円札しか見たことない?」
「ボクなんか,千円札の人かと思ってた…。何せ飲み屋に行ったら,福沢さんばっかり払うから…。高い飲み屋だったのですね。」
「さて,ここから真面目にいきましょう。福沢諭吉の人生訓を「諭吉訓」と言います。
一.世の中で一番楽しく立派なことは,一生を貫く仕事を持つことである。
一.世の中で一番みじめなことは,人間として教養のないことである。
一.世の中で一番淋しいことは,する仕事のないことである。
一.世の中で一番みにくいことは,他人の生活をうらやむことである。
一.世の中で一番尊いことは,人のために奉仕して決して恩にきせないことである。
一.世の中で一番美しいことは,すべてのものに愛情を持つことである。
一.世の中で一番悲しいことは,うそをつくことである。

「そこで今回の宿題は,あなたの職業をもじって諭吉訓を考えてくることです。」
「そう!あなたの仕事を哲学してみましょう。」
「たとえば,健口法歯(けんこうほうし)さんのDH訓は,以下のようです。」
DHバ−ジョン:
一.世の中で一番楽しく立派なDHは,毎年ネコの会に参加するDHである。
一.世の中で一番みじめなDHは,いまでもローリング法を指導するDHである。
一.世の中で一番淋しいDHは,人生歯がすべてと考えるDHである。
一.世の中で一番みにくいDHは,患者さんをバカにするDHである。
一.世の中で一番尊いDHは,仕事の成果を患者さんの努力を心から喜べるDHである。
一.世の中で一番美しいDHは,常に笑みをたやさないDHである。
一. 世の中で一番悲しいDHは,院長を尊敬できないDHである。
「Dr.バ−ジョンでは,以下のようになります。」
一.世の中で一番楽しく立派なDR.は,DR.黒田である。(ウッソーオ!)
一.世の中で一番みじめなDR.は,良いDHに出会えないDR.である(ウム.ウム.)
一.世の中で一番淋しいDR.は,一生懸命治したのに,後で腫れてきた DR.である。 (よくあるなー)
一.世の中で一番みにくいDR.は,腹が出て手が口に届かないDR.である。
(〇〇先生 貴方のことですよ!)
一. 世の中で一番尊いDR.は,子どものゲロを手で受けるDR.である。
(そんなバカな! 受けねらいですな。)
一.世の中で一番美しいDR.は,当然私である。   (それじゃ私はオカマ!)
一.世の中で一番悲しいDR.は,むし歯予防に熱心過ぎて医院が傾いているDR.である.
(保険制度,何とかせんかい!!)

1:グル−プワ−ク「諭吉訓に挑戦しょう!」
2:「在宅訪問 裏街道まっしぐら!」健口法歯(香川県 本田理恵先生)
3:だから歯科っておもしろい!!〜 小児歯科編 〜
神戸医療生協 協同歯科 小児障害者歯科診療部 井上治子
4:高崎市 追川先生  imagine
5:表の指導・裏の指導 ご存知「なにわ歯っぴい劇団」
6:鹿児島市 市来英雄先生のトークです。
7:魚柄仁之助さんのトーク
8:健康日本21 歯科保健  奈良五条病院僻地医療部 小児科医 武田以知郎先生
特別講演は,京都府立医科大学第1内科学教室  坂根直樹先生
 「 楽しくてためになる糖尿病教育の実践 
ーワンパターンな指導からの脱却ー」  
注:2001年度のネコの会の様子は,こちらでご覧いただけます。





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